mol(モル)とは、原子や分子などの目に見えない小さな粒子を数えるための化学における「まとめ売りの単位」です。
日常生活で鉛筆12本を「1ダース」と呼ぶのと同じように、化学では粒子が6.02 × 10²³個(約6000垓個)集まった集団を「1 mol」と定義しています。
この基準となる膨大な数のことをアボガドロ定数と呼びます。
また、molを使って表した物質の量のことを「物質量」といいます。
💡 なぜ「mol」という単位が必要なの?
原子や分子はあまりにも小さすぎるため、1個、2個と数えていては桁数が大きくなりすぎて計算がパニックになってしまいます。
例えば、私たちが普段飲む水コップ1杯(約180g)に含まれる水分子の数は「6,000,000,000,000,000,000,000,000個」という途方もない数字になります。
しかし、「1 mol = 6.02 × 10²³個」という大きな塊で数えるルールにすると、「水180gは10 mol」という非常にすっきりとした扱いやすい数字に置き換えることができます。
🔄 3つの重要な変換ルール
化学の計算では、この「mol」を中心に据えることで、「粒子の個数」「質量(重さ)」「気体の体積」を自由に行き来できるようになります。
- 【個数】との関係
- 1 mol = 6.02 × 10²³個
- 2 mol ならその2倍、0.5 mol ならその半分になります。
- 【質量】との関係(モル質量)
- 1 mol あたりの質量(g)は、その物質の「原子量」や「分子量」と同じになります。
- 例:水(分子量18)なら、1 mol 集めるとちょうど「18g」になります。
- 【気体の体積】との関係(モル体積)
- どんな気体であっても、標準状態(0℃、1気圧)であれば、1 mol の体積はすべて「22.4 L」になります。
- 例:酸素でも二酸化炭素でも、1 mol あれば22.4Lの風船に入ります。