スレットスコア(Threat Score: TS)は、学科試験の「専門知識」で頻出の予報精度評価指数です。
試験対策として絶対に落とせない「定義」「計算式」「特徴」を分かりやすく整理します。
1. スレットスコアとは?
大雨や大雪など、「めったに起こらない(出現率が低い)現象」の予報精度を評価する指標です。
予報と実況のどちらかで「現象あり」となった事例だけに着目し、「見逃し」と「空振り」の両方を考慮して適中率を計算します。
2. 計算のための分割表
まずは、予報と実況(実際の結果)の組み合わせを以下の4つの象限(2×2の分割表)で表します。
| まれな現象 | 予報あり | 予報なし |
|---|---|---|
| 実況あり | (適中) | (見逃し) |
| 実況なし | (空振り) |
3. スレットスコアの計算式
スレットスコアは、(予報も実況も「なし」)の事例を完全に除外して計算します。
- 分子:適中した数( )
- 分母:予報または実況で、少なくともどちらか一方が「あり」だった数()
💡 値の範囲: 〜
予報がすべて的中すれば (最高)、ひとつも当たらなければ となります。
4. なぜ を除外するのか?(試験頻出の特徴)
通常の「適中率(総適中率)」は、全体の事例数()を分母にして計算します。
しかし、大雨のような珍しい現象を評価するときにこれを使うと、「年中いつでも『雨は降らない』と予報し続けるだけで、 が膨大になって適中率が100%に近くなる」というバグが起きてしまいます。
これでは本当に予報が上手いのか判断できません。そのため、スレットスコアでは「降らないと言って降らなかった()」という当然の結果を計算から排除しています。
5. 気象予報士試験での注意点
- バイアススコアとの違い:
バイアススコア()は「予報の偏り(多めに出るか少なめに出るか)」を見るものですが、スレットスコアは「的中の精度」そのものを見ます。 - 出現率の影響を受ける:
スレットスコアは、現象の起こりやすさ(出現率)の影響を受けやすいという弱点があります。そのため、気候が全く異なる地域同士や、発生頻度が違う現象同士の予報精度を単純に比較することはできません。
数式のアルファベット( など)を丸暗記するのではなく、「分子は『適中』、分母は『なし・なし』以外の全部」とイメージで覚えておくと、試験本番で表の配置が変わっても焦らず解くことができるでしょう。