渦度を求める式
度々、渦度を求める問題が出題されます。
渦度の計算に使うのは、以下の式です。

図と式からわかるように、両サイドの「接線方向の成分の差」から計算します。
それでは、気象予報士試験でもよく狙われる「格子点上の風速から渦度を求める」練習問題を作ってみました。
画像にまとめられた公式を使って、ゆっくり計算してみてください。
【練習問題 1 】
下図のように、中心から東西・南北にそれぞれ 100km (105m) 離れた地点での風速データがあります。中心点 P における渦度を求めてください。

- 西側の点 A: 南北風 v = 2 m/s(北向き)
- 東側の点 B: 南北風 v = 8 m/s(北向き)
- 南側の点 C: 東西風 u = 10 m/s(東向き)
- 北側の点 D: 東西風 u = 4 m/s(東向き)
※ 地点A-B間の距離は 200km、地点C-D間の距離も 200km とします。
- 左の項(東西の変化): B の v から A の v を引き、その間の距離 200km で割ります。
- 右の項(南北の変化): D の u から C の u を引き、その間の距離 200kmで割ります。
- 合体: (左の項)ー(右の項)を計算します。
+ 6 × 10-5 s-1
- 左の項(東西の変化)
( 8 – 2 ) ÷ 200,000 = 6 ÷ ( 2 × 105 ) = 3 × 10-5 - 右の項(南北の変化)
( 4 – 10 ) ÷ 200,000 = – 6 ÷ ( 2 × 105 ) = – 3 × 10-5
これを公式の 「(左の項)ー(右の項)」 に当てはめると……
( 3 × 10-5 ) – ( – 3 × 10-5 ) = ( 3 × 10-5 ) + ( 3 × 10-5 ) = 6 × 10-5 s-1
よって、答えは ・・・ + 6 × 10-5 s-1
ポイントの復習:
- 右の項がマイナスになったので、引き算をすると「プラス(足し算)」に変わりました。
- 渦度がプラスなので、この地点 P は「反時計回りの渦(低気圧性)」が発生していることがわかります。
今度は「時計回りの流れ」をイメージした問題です。
公式の引き算の順序に注目して解いてみてください。
【練習問題 2 】
中心点 P の渦度を求めましょう。距離は計算しやすいように、A-B間・C-D間の距離はともに 100km (105m) とします。

- 西側の点 A: 南北風 v = 5 m/s (北向き:プラス)
- 東側の点 B: 南北風 v = -5m/s (南向き:マイナス)
- 南側の点 C: 東西風 u = -5m/s (西向き:マイナス)
- 北側の点 D: 東西風 u = 5 m/s (東向き:プラス)
- 左の項(東西の変化): { B の v ( -5 ) – A の v ( 5 ) } ÷ 105
- 右の項(南北の変化): { D の u ( 5 ) – C の u ( -5 ) } ÷ 105
- 合体: (左の項)ー(右の項)
– 20 × 10-5 s-1
- 左の項(東西の変化): ( – 5 – 5) ÷ 105 = – 10 × 10-5
- 右の項(南北の変化): ( 5 – (-5)) ÷ 105 = +10 × 10-5
- 合体(左 - 右): ( -10 × 10-5 ) – (+10 × 10-5) = – 20 × 10-5
※ 単位は分母に 105 があるので、結果は 10-5 s-1 となります。
今回の結果が 「マイナス」 になったということは、この場所では 時計回りの渦(高気圧性の回転) が生まれていることを意味します。
これで公式の使い方はバッチリですね!