見逃し率とは、すべての予報回数のうち、「現象は起こらない」と予報したのに実際には「現象が起こってしまった(見逃した)」事例が占める割合のことです。
空振り率と同様に、気象予報士試験の学科試験(専門知識)で確実に得点するためのポイントを整理して解説します。
1. 2×2分割表での位置づけ
あらためて、予報精度の基本となる分割表で位置づけを確認しましょう。
| 予報あり | 予報なし | 計 | |
|---|---|---|---|
| 実況あり (現象発生) | A(適中) | B(見逃し) | A + B |
| 実況なし (現象なし) | C(空振り) | D(なしで適中) | C + D |
| 計 | A + C | B + D | N(全予報数) |
B が「見逃し(実況はあったのに、予報を出していなかった)」の回数です。
2. 見逃し率の計算式
気象庁の定義における「見逃し率」の数式は以下の通りです。
空振り率のときと同じく、分母が「実況ありの合計(A+B)」ではなく、「全予報数(N)」になる点が最大の注意点です。
3. 試験対策で覚えるべき「3つの合計=1」
空振り率のところでも触れましたが、試験で非常によく狙われる美しい関係性があります。
- 適中率 =
- 空振り率 =
- 見逃し率 =
この3つの指標はすべて「全予報数(N)」を分母にしているため、足し算すると分子が(A + D + C + B)となり、綺麗に N / N = 「1(100%)」になります。
「適中率 + 空振り率 + 見逃し率 = 1」という関係は、文章の正誤問題(〇×問題)や、穴埋め計算問題でショートカットして答えを導くときに大活躍します。
4. 防災気象情報における見逃し率
実社会(防災)において、見逃し率は「最も低く抑えなければならない数値」です。
大雨や台風などの災害時に「予報なし」としていたのに甚大な被害が出てしまう(見逃し)と、住民の避難が遅れて命に関わります。
そのため、気象庁は多少「空振り(C)」が増えることを覚悟の上で、「予報あり」を多めに出すようにしています。
- 見逃しを減らそうとする(Bを下げる)
- 必然的に予報を安全側に倒すため、空振り(C)が増える